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3.価値創造と価値獲得

この記事は、日本経済新聞社から出版している“MOT[技術経営]入門(延岡健太郎著)”を読んで、自分なりに整理し、意見を述べたものです。

技術経営の最大の役割は、不確実性の高い環境の中で、長期的な付加価値創造を最大化することです。その付加価値を利益に結び付けるためには、大きく2つの要因があると本書では述べています。それは、「価値創造」と「価値獲得」です。さらに「価値創造」は、「技術・商品価値創造」と「価値創造プロセス」とに分けられます。それぞれを説明します。

1.技術・商品価値創造
優れた技術・優れた商品などによって顧客価値の高い商品を創造することです。技術イノベーションや革新的な機能によって新たな価値を創造することが必要となってきます。また、いくら価値を創造しても市場に受け入れられなければ意味がありません。よって、顧客ニーズの合致が条件となってきます。

2.価値創造プロセス
いくら優れた商品でも品質良く効率的に造ることができなければ、顧客満足を得ることができません。プロセスとは、技術・商品をアイデアの段階から商品として顧客へ届けるまでのオペレーション全体に関する組織プロセスです。QCDが重要ですね。

3.価値獲得
簡単に言うと、市場で受け入れられ利益を獲得することである。商品価値を創造し、市場導入を果たしても、他社の新規参入を許してしまい、価格競争に陥りなかなか価値獲得に結び付かない事例が最近多いと感じます。価値獲得にとって重要なことは、独自性・差別化です。いわゆる“Only One”ですね。

この「価値創造」と「価値獲得」の両輪がうまく回って初めて利益獲得ができます。日本は「価値創造」はお得意ですが、「価値獲得」が苦手な感じがしますね。デジタル家電など性能重視の商品開発で魅力的な商品を市場投入しますが、それを欲しがる顧客は大多数ではありません。むしろ性能そこそこでお手頃値段が好まれると、中国製品の方が人気が出てしまうこともよくありますよね。

今の時代、先行者利益を得られる期間が短縮化しています。それは技術革新のスピードが速く、新しいアイデアを模倣するスピードも速くなってきています。特にモジュール型製品(パソコンや家電製品など業界標準が進んでいるもの)は顕著です。価値獲得を維持するためには、他社の技術開発スピードよりも速いスピードで新しい製品開発・改良を行えば、理屈上追いつかないため優位性を確保できます。そのためには一過性の商品開発ではなく、継続開発できる組織能力の向上が必要となります。それはとても時間がかかります。よって、研究開発部門や、設計部門は地道なヒトづくり、組織づくりが重要となってきます。これが暗黙知になり、他社が模倣できない優位性となり、他社からの追従を阻止できる方策の一つと考えます。

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