12.コンカレント・エンジニアリング
この記事は、日本経済新聞社から出版している“MOT[技術経営]入門(延岡健太郎著)”を読んで、自分なりに整理し、意見を述べたものです。
本書では、組織プロセスのマネジメントの中において、コンカレント・エンジニアリングについて述べています。製品開発プロセスの中では、一般的なやり方として定着してきましたね。技術士二次試験対策で、H28の過去問に挑戦していた時に、ちょうどコンカレント・エンジニアリングについての問題がありましたので、その当時答練したものを紹介します。
【問題】
H28(機械部門、機械設計)選択科目Ⅱ-1-4
コンカレント・エンジニアリング・デザイン(同時進行設計)について説明し、その期待効果について述べよ。
【解答】
(1)コンカレント・エンジニアリングについて
開発、設計、生準、製造など製品開発は複数の工程で構成されている。その複数の工程を同時並行的に進める手法である。
設計や生産,製造,調達などの各部門の視点を早期から開発に織り込んでいく。
(2)コンカレント・エンジニアリングの期待効果
コンカレント・エンジニアリングを導入することによって、以下の期待効果がある。
1)製品開発期間の短縮化
設計、調達、生準、製造など、各工程がシーケンシャルに進むのではなく、同時並行的に進めることによって、開発期間を短縮することができる。
2)品質向上
後工程(生産技術部、製造技術、調達、製造など)の意見を設計初期段階から織り込むことができるため、やり直し作業もなくなり、完成度の高い設計を早期に実現することができる。
3)コスト削減効果
開発期間を短縮することによって、開発コスを削減することができる。また、造りの視点を早期に設計に織り込むことができるため、やり直し作業もなくなり、その分のコスト削減効果も期待できる。
以上
24字×25字(600字)の回答用紙1枚以内に記述する試験で、この回答構成で「以上」の下に1行残す感じで作成しました。
関連したプロセスで、フロント・ローディング活動がありますね。次回は、それについて書いてみたいと思います。
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